アウトプットの黄金比率を目指して
私が、インプットとアウトプットの黄金比率「3対7」を実現できるようになったのは、40歳を過ぎてからのことです。
出典:樺沢紫苑著. 学びを結果に変えるアウトプット大全. サンクチュアリ出版,2018, 269p
もともとわたしはアウトプットが極端に少ない人間でした。
「3対7」の比率なんて到底及ばないくらい、及ばないどころではないですね。もはや「9対1」くらいの比率でしょうか。
ビジネス書をはじめ、経済番組やニュース番組のTVやラジオの視聴など「読む」「聞く」「見る」のインプットの量は誰もが増えていく…そんな情報過多の時代ですから、意識してアウトプットを増やさないと、なかなか「3対7」という黄金比率は達成できない数字です。
樺沢氏でさえ40歳を過ぎてから実現できるようになったということなので、 今から少しずつ訓練をしていけば40歳を迎える頃には黄金比率に近づけるんではないか。 と、本書を読むとそんな気がしてくるほど、アウトプットへの敷居が下がります。
実践を決意した3つのアウトプット術
図解にも書きましたが、本書を読んでから実践していこうと決めたTODOが3つあります。
- 読書のあとに感想文を書いてみる
- 図解化をやってみる
- ブログをやってみる
すべてアウトプット量を増やすために決意したことですが、本書の中にでてくる80のアウトプット術の中の3つです。
80の中から、自分の興味があって、少し得意なジャンルかもと感じたアウトプット術という風に絞っていき、最終的にまずは3つだけやってみることにしました。
本書の中にはもっと簡単に実践できるようなアウトプット術も数多く載っているので、「忙しくてそんな時間ない!」と思っているビジネスマンにも必ず3つはできるアウトプット術があります。
社会なんてストレスだらけ
少し前の話になりますが、2017年の世界保健デーというもので、世界的なうつ病の人数規模を知りました。その数3億人を超え、年間約80万人が自殺しているということでした。
厚生労働省が3年ごとに全国の医療施設に対して行っている「患者調査」によると、平成26年に医療機関を受療したうつ病・躁うつ病の総患者数は112万人です。
出典:厚生労働省ホームページ
112万人という人数は鳥取県の人口の2倍強なわけですが、15~64歳(義務教育が終わってから社会の波に乗っている世代)の人口で割ると100人に1人はうつ病を抱えていることになります。
もしあなたの会社が100人未満なのに、うつ病の人が2人3人と出るのなら、相当なストレスフルな環境なのかもしれません。わたしが身をおくIT業界もそんなストレスフルな業界だったりしますので、何人ものうつ病を発症する人を見てきましたし、退職する人もいました。
うつ病までいかなくても、ストレスなんてものはそこらへんにたくさんありますから、「家族のために」「自分のために」「お金のために」と我慢して我慢して何かをすり減らしているのが現状ではないでしょうか。
「あの人、ストレスなさそうでいいなぁ~」なんて思う人も、実は人知れず色々悩んでいたりするものです。
精神科医の私が、ビジネス書として「アウトプット」の決定版を書いた理由。
出典:樺沢紫苑著. 学びを結果に変えるアウトプット大全. サンクチュアリ出版,2018, 269p
それは、ひとりでも多くの人に、仕事や学業によるストレスや、人間関係の悩みから解放されてほしい。その重要な鍵が「アウトプット」だからです。
アウトプットが当たり前の習慣になれば、過剰なストレスや悩みは激減するでしょう。結果として、メンタル疾患や身体疾患、病気になる人も間違いなく減るはずです。
樺沢氏の想いにもあるように、ストレスや悩みを減らすためにも是非「アウトプット」をしてみませんか。
本書はビジネス書ですが、学生や主婦、シニア世代まで幅広く活用できる家庭に置いておきたい一冊です。